HOW TO
原稿をつくる(データ編)
PCやアプリでの製版原稿の作り方をまとめています。
シルクスクリーンの最初の1歩。
原稿の特徴
黒一色で作る
シルクスクリーンの原稿は黒一色で作る必要があります。黒い部分がインクの通る孔になります。濃度の差もある程度は再現されますが、原稿によっては製版・印刷がうまくできないことがあるため、なるべく濃淡はつけずにK100%の黒で作るのがポイントです。濃淡をつけたい場合は、“ハーフトーン” 等を使用するのがおすすめです。
“RGB設定”や“CMYK設定”になっていると、一見黒に見えてもK100%の黒ではない場合があります。K100%になっていないと、きれいに製版されません。スポイトツールなどでグレースケールK100%になっているかを必ずご確認ください。
色ごとに原稿を用意する
2色以上で印刷する場合は、色ごとに原稿が必要になります。
色ごとに「版分け」をして、黒1色の「原稿」にします。
[ ヌキ ]
色が重なる部分を白く抜いて印刷する。
混色したくない場合、重なる部分を白く抜きます。
[ 混色 ]
色と色を重ねて印刷する。
SURIMACCAインクは、重ねて印刷した部分の色が混ざります。効果的に使えば、2色でも2色より多くの色を表現することができます。
※色や刷り順によって仕上がりは変わります。
対応ファイル形式
ai、psd、pdf、jpg、png、gifなど
基本的な画像データはすべて対応しています。
一番きれいに製版できるのはIllustratorのファイルです。(バージョンCC対応)
WordやExcelなどのアプリケーションを使用してデータを制作される場合は、PDF(PDF/A)で出力保存してください。通常のWord、Excelファイルは対応していません。
原稿サイズ
線の細さの目安
線幅は1pt以上がおすすめ
Illustratorデータの場合、線幅は1pt以上が推奨です。1pt以下の細さでも製版・印刷はできますが、力加減や印刷する素材によってはしっかりと印刷できなかったり、目詰まりを起こしやすいため仕上がりが安定しにくいです。
また、白抜きの場合は1ptでもつぶれて線がなくなりやすいので、太めの線でデータを作成することをおすすめします。
解像度
解像度は300dpi程度あれば十分
Photoshopでデータを作る場合、解像度は300dpi程度あれば十分です。解像度が低すぎると製版の精度は下がってしまいますが、300dpi以上だとしても印刷で表現が難しく、精度は上がりません。
アウトライン化
テキストは「アウトライン化」
Illustratorでテキストデータを使用する場合は、必ず「アウトライン化」してください。アウトライン化されていないと、入稿時に文字化けしてしまいファイルが正しく開けません。
※アウトライン化すると、テキスト編集ができなくなるのでご注意ください。
●「アウトライン化」の方法
テキストオブジェクトを選択→ツールバー[書式]→[アウトラインを作成]
埋め込み
画像は「埋め込み」
Illustratorで画像データを使用した原稿を作成する場合は、必ず画像を「埋め込み」設定にしてください。リンク設定で元データがない場合、入稿時にファイルが正しく開けません。
●「画像埋め込み」の方法
ツールバー[ウィンドウ]→[リンク]→[リンクオプション]→画像を選択→[画像を埋め込み]
アプリで作る場合
保存サイズにご注意
スマートフォンのアプリで原稿を作成する場合、使用アプリは自由ですが原稿の作り方自体はデータと同じです。サイズを実寸大に調整できない場合は、できる限り大きく保存してください。多少の拡大縮小は製版時にこちらで調整可能ですが、元データが小さいと拡大した時に画質が粗い原稿になってしまいますのでご注意ください。
※ネットでみつけた画像(著作権があるものなど)を使用したご注文はお受けできません。詳しくは下記「原稿作成の注意点」をご確認ください。
動画で見る
原稿作成の注意点
次の内容が含まれるものにつきましては製版をお断りする場合があります。
- 著作権などの「知的財産権」を侵害するもの、または侵害すると思われる物はお断りしております。
- 性器の露骨な描写、 未成年者の裸体および未成年者に対する性行為の描写、社会通念上不適切と思われる原稿(猟奇的・残虐な描写、実在の人物・団体に対する誹謗中傷等)は、ご注文後でもお断りする場合がございます。
- デザインに関して、第三者との間で権利侵害(著作権、商標権、肖像権等)などの問題が生じた場合、ご注文者様の責任と費用においてこれらの問題を解決していただくものとします。
- その他、版権所有者が二次創作を許可していないもの、各都道府県の条例に抵触する恐れがあるものに対しても同様です。表現に対する規制は日々変動しており、その基準は一様にボーダーライン化できるものでないことは(明確な基準を設定できないことは)弊社においても同様です。